vol-08 インタビュー 〈    みんなの投稿:7 件  〉

いわき市のボランティア団体「いわき応援チームEN(えん)」坂本雅彦さんへのインタビュー

いわき市で活動するボランティア団体「いわき応援チームEN(えん)」の代表 坂本雅彦さんに普段、聞けないような刺激的な内容のお話を聞かせて頂けました。

・いわき万本桜プロジェクト 草刈り隊長
・一般社団法人 水風戦協会 いわき支部長
・いわきアリオスPARK FES 実行委員会
・冒険ラリー 実行委員長
・Fスタディーツアーガイド

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 現在の活動を始める前の前職は?

私は元々、いわき市にある鉄筋関係の工場で働いていました。 若い頃は転勤で神奈川に住んでいたこともありましたが、大好きないわきが恋しく…3年程で戻ってきました。
そして、週末には大好きな「釣り」を楽しんだりする一般的なサラリーマンでした。

 では、ボランティア活動のきっかけは?

私はいわき市が大好きで、小さい頃から育った町が震災(津波)で失われていく光景を目の当たりにし、微力ながらも育った町、育ててくれた人達の力になれるような活動をしたいと願い、災害復興ボランティアの活動に参加したのが大きなきっかけです。

一概にボランティアと言っても様々な形での活動があると思いますが、私は災害復旧から復興支援へ変わるところの活動を行っていました。 その当時は県外の方々が毎週のようにいわき市に足を運んでくれ、活動作業が終了すると、「お疲れ様~また来週来るよ!」と笑顔で何時間も掛けて帰っていく後ろ姿を見ながら、どうして…「いわき市を愛する地元の私達が、より結束し大きな輪になって活動することができないんだ?」という想いが少しずつ募ってきていました。


 何故に募る想いが生じた?

震災直後も私は同職場で勤められる環境に恵まれ、会社の業務が再開した後も、週末の土日を使い復興のボランティア活動をしていました。 そんな時に、私は「活動の輪を広げよう」と周りの同僚にも多く声を掛け続けましたが、「見向きもしない人」が大勢、いることに少しずつ、違和感、劣等感を感じ始めていました。

正直、ボランティアの根源にあるものは自主的活動ということは承知していますし…無理矢理、誘って手伝ってもらう事でボランティア活動の押しつけになってしまうことも十分に理解していました。

ですが…私は気持ちのどこかで"葛藤"していたんです。 何故に、自分達の住む町が悲惨な状況にある中、助けが必要な人達がいるのを「テレビや新聞」で読み聞きし、情報として知っていながらも、「一歩、前に進む」為のお手伝いが出来ないのかと?

あくまでも、強制ではないことが前提の話ですが、私の持つボランティア精神(エネルギー)の熱量が周りの方と比例していなかった事は言う間でも無い事実でした。


 葛藤はどのように払拭したのですか?

現在でも所属している「いわき万本桜プロジェクト応援」のお手伝いをする機会があり、自然な流れで参加したんです。
その時には、復興イベントに出展して頂ける飲食店を探し、声を掛けることに奮闘していたのですが、お店の方とお話をする中で…具体的な内容を問われる場面が幾多とあり、詳しい説明を強いられても、正直…私自身がお手伝いレベルの感覚だったので的確な回答ができなかったんです。

ここで、私は…自分自身がプロジェクトのお手伝いという、安易なポジションを貫いていては、出店して頂くお店の方にも"熱意が届かない"ことに気付かされました。その瞬間から、お手伝いという枠に留まらず、本気でプロジェクトの一員として活動しないと「みんなの心は動かせない」という自覚が芽生えたんです。

この時がボランティア活動に対して「前に進む気持ちが整った」ターニングポイントでもありました。


 ボランティア活動での苦労は?

苦労とは少し異なるかもしれませんが、私自身の力量が足りずに復興イベント等で、周辺地域の方からの騒音の苦情や会場についてのクレームが生じ、周りの方に迷惑をかけてしまった事がありますので、今後…成長していけたらと思っています。

ですが…正直、好きでやっている事なので活動的な内容には小さな不満すら見つかりません。

あ、苦労と言えば…先に言ってしまうと家族の理解がないと大変と思われがちですが、「私の愛する妻は寛大な心と理解があるので助けられています…しかし、私自身が週末に自分の子供と遊べず、迷惑を掛けてしまっていることには本当に申し訳ない気持ちです」
ですので…なるべく自分の関わるイベントには家族を呼び、時間を共有できるように心掛けています。

 お仕事との両立は大変では?

先ほども、お話した通り…平日は会社に出社し土日の時間を作って活動をしてきました。 時折、会社の都合で土曜日に仕事に出て欲しいと頼まれる特例のケースがありましたが…一切、首を縦に振らず活動に邁進しました。

そんな、ある日に会社の人事部から当初、短期間での転勤の話があったんです。
それも…「兵庫県!」 その時、兵庫には美味しいものもあるし、大好きな釣りができる海もあるし…楽しそうだなと何秒か浮かれてしまったんです(笑)
ですが…実際問題、短期間の兵庫への転勤とは言われても…いわきにいつ頃、戻れるという確証がないまま、長期に変更になるかもしれませんし、その後に会社側から「海外勤務も視野に入れて欲しい」と頼まれ…「もしかして、いわきには戻れない?」という考えが頭を過ぎりました。
結果、私の中で「いわきに戻れない…」という選択肢は、絶対にあり得ないと結論付け、会社側には首を横に振らせてもらいました。

 お仕事をされての活動には限界を感じませんでしたか?

週末をボランティアに充ててしまうと、自分の時間が無くなりませんか?…とよく聞かれることがあるのですが、全くの皆無とお答えしています。自分の中では、もっともっと、いろんな活動をしていきたいという想いが大きいんです。その為には、正直…土日だけでは時間が足りないんです。 だからこそ、「己の葛藤を払拭したいと悩んでいたこと、そして転勤の話も相重なり」40代で初の転職を試みたんです!

 転職とは思い切りましたね?

ですよね…(笑) でも、私はツイてるんです!…本当にツイてるんです! 微力ながらにも活動してきた中で広がった人と人との輪で現在の「いわき湯本温泉 古滝屋」オーナーの里見喜生さんにお会いする機会を設けて頂き、自分の想いを全力でぶつけさせてもらえたんです。 その際に、里見社長は快く活動を応援したいと仰ってくれたんです!そして、一緒に働いてみませんか?と声を掛けてくれたんです。 本当に涙ながらの感謝です!感謝しても言い表せられない感謝の気持ちでいっぱいでした。

今までの自分の活動が少しでも認知して頂けたという喜びと、人と人との輪の素晴らしさを、改めて実感できた時でしたね。


 二足のわらじでの活動は大変では?

これは、本当に現実的なお話ですが…家族を養うという責任を全うするには収入の問題が大きく圧し掛かってきますよね? そんな、私の複雑な想いにも、里見オーナー(現:勤務先)は手を差し伸べてくれたんです。ですので現在、午前中は古滝屋さんの業務に従事し、午後からの時間を自由に使わせてもらい、ボランティア活動(EN)に充て活動しています。本当に幸せな環境であることに、感謝の気持ちでいっぱいです。

 坂本さんが活動している「EN」について教えて下さい?

始めに「EN」の由来は…「ご縁、支援、円(サークル・輪)で繋がりたい、繋げたい」という想いから名付けました。 活動内容は色々なNPO団体、ボランティア活動団体のお手伝いを皮切りに、ENの仲間を募り、各団体の垣根を越えて、一緒に活動をするチーム(仲間、同志)で成り立っています。 今では、各団体からお手伝いのお声掛けが、引っ切り無しに舞い込んでくる状況で…私を含めチームの仲間と一緒に色々な、ボランティア活動に参加しています。


 「EN」のリーダーとしての苦労は?

引っ切りなしに声を掛けて頂ける状況の中で…いろいろな団体さんのお手伝いをしたいですが、現実問題…「人手が足りないことですね…(困)」 期待をし、私達(EN)に声を掛けて頂けてる以上、その期待に応えたい気持ちなのですが、集まってくれてるチームの皆も本業の仕事があったりとマストなスケジュールでは動けないのが現状です。

だから、私にも「孫悟空の分身の術」が使えればな~っと思う事は多々ありますよ(笑)

 今後の展望はどのように考えていますか?

ENのチームの団結力はそのままに、私がリーダーでなくとも…チームを率先し、引っ張って活動してくれる「リーダー的な人」が増えて欲しいと思っていますし、チームのみんなが、私のような立場になることで「活動の輪」も同じように広がっていくと思うんです。

そして…積極的な人や活動的な人をサポートしていける「アクティブサポート(active-support)」な形になれることが一番の展望ですかね! 私自身がボランティア活動に積極的に参加したい気持ちが強く、そんな私のような"アクティブな人達をサポート"していける「ENから始まり、人の縁で人の輪を、そして…円(サークル)」を作れたら嬉しいと思っています。

Facebook等のSNSで情報を常に発信していますので、興味のある方は気軽にメッセージを送って頂けたら心から嬉しいです。 そして、人と人との縁で大きな輪(サークル)になれたら素敵な事だと願っております。

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団体名

いわき応援チームEN(えん)

日程

毎週末にボランティア活動中

浜魂での坂本雅彦さんの紹介ページ

twitter_いわきを応援するチームEN

facebook_いわきを応援するチームEN

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  •   チームEN坂本さん ★★★★★


      「 佐久間様 」

    コメントありがとうございます。
    貴重なご意見いただけて嬉しいです。
    子供達の遊び場も遊び方も変わって来ています。身体を使った遊びを笑顔になれる遊びを出来る場を作っていけたらと思います。楽しみながらこれからも活動してまいります。よろしくお願い申し上げます。


  •   佐久間博さん ★★★★★


      「 とても素敵な活動です。 」

    フェイスブックを閲覧させて頂きましたが、子供目線で開催されてる内容は素敵ですね。私も幼い頃は風船を買い蛇口から膨らませ遊んでた記憶があり懐かしいです。
    既に、子供達は成人し孫を授かる歳です。是非、私も小さな孫の手を引き水風戦に参加したいものです。そして、坂本様の尽力が人の輪になり、いわき市の子供達を笑顔にさせてくれる事を心から願っています。


  •   EN坂本さん ★★★★★


      「 みさママさん 」

    そうです!パークフェスで水風船を使って遊んでます♪
    水風戦って言います!また来年もやりますので、夏のパークフェスをぜひお楽しみに〜〜!


  •   EN坂本です!さん ★★★★☆


      「 皆さまコメントありがとうございます! 」

    温かいお言葉をありがとうございます。
    ボランティアという言葉は僕たちの活動には相応しくないなとは思っていまして、応援チームと表現させていただいてます。
    自分が楽しみながら活動しているのが、ちょっと人の為になってる事につながるような感覚です。なので、自己犠牲しているようなところもありますが、長く続けていけるように自分なりに楽しんで行きたいと思います。
    これからも温かい目で見守っていただいて、どうぞよろしくお願いいたします。


  •   名無しさん ★★★★★


      「 応援します 」

    ボランティアって、覚悟がないと難しいですもん‼SNSも拝見しました。頑張って下さいね


  •   軍手おじさんさん ★★★★★


      「 考えさせられた 」

    何かを犠牲にしつつ、ボランティアに取り組む心意気は好きだけでは成り立たない。en頑張れ


  •   みさママさん ★★★★★


      「 水風船 」

    パークフェスで水風船バトル?をやってた方ですかね。
    娘が参加して、キャッキャ♪キャッキャ♪